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素敵な2人の門出に涙、田野畑山地酪農の牛肉を食べ尽くし涙

公開日: : 2012/09/28 イベント

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きたやま南山の春菜店長が岩手の田野畑山地酪農、吉塚家へ嫁いでいく。
教会で式あげ、きたやま南山で披露宴を行った。

南山スタッフの手作り披露宴は、いままで出席したどの披露宴のときよりも
心が温かくなり涙が溢れた。

50歳にもなると、泣いているのをなんとかバレないようにする恥じらいもなく
涙することが祝福かのように垂れ流しで泣いた。

歳をとると涙腺が弱くなるんかな、と隣席の松井氏は私以上に泣いていたが
涙腺が弱くなるのではなく、いろんな経験を積み重ね感受性が豊かになったと思っている。

ところで、春菜さんが嫁ぐ田野畑山地酪農とは、広大な牧山に放牧された乳牛が
四季を通してシバを中心に野草と湧水を求めて自由気ままに生活している。
つまりは、放し飼いのイメージだ。

一方、黒毛和牛は、狭い牛舎で多頭飼いされ、霜降りになるように育てられる。
肉質においても、自然界を運動する山地酪農の牛肉はガシガシとした硬さがあり
とろける食感なんて微塵にも感じられない。

しかしだ・・・

まぁ、私の見解というか感想は最後に書くとして
当店では馴染みのない乳牛(ホルスタイン)のことを少しお話しすると
乳牛は一般的にみなさんがイメージする白と黒の牛だ。

黒毛和牛の専門店が、看板やチラシなどを作成する際に
専門のデザイナーに頼むと、かなりの確率で白×黒の牛の絵が描かれてくる。

黒毛和牛は、真っ黒であり、それが和牛専門店のプライドのようなところがあったりする。
誤解しないでほしいのだが、かといって乳牛を見下げているわけではない。

もう少し乳牛の話をすると、乳牛は生まれた瞬間から運命が決まっていて
雄なら食用牛として育てられ、雌ならミルク用として育てられる。

ミルクがでなくなった牛はどうなるのですか?
という質問をされることがあるのだが、残念ながら価値がなくなれば廃牛なのだ。

このあたりも、今後の私の課題で、ドライエージングにして
田野畑山地酪農熟成牛としてたくさんの方に食べてもらえれば・・・
などと妄想を膨らませているのだ。

さて、この度の春菜さんの披露宴は南山スタッフの手作りということもあり
料理は、南草津のイタリアン、木村シェフ率いるサルティンボッカさんにお願いした。

新郎の田野畑山地酪農から届いた乳牛は、見慣れている和牛とはまったく異なる
異次元の牛肉といった感じだ。とにかく商品化しずらい。

火を入れると草の香りがプワ~ンとして食欲がそそらない。
あたりまえだが、だから市場にでないのだ。

しかしだ、歯がとおらない硬さではなく、草の香りもとらえようによっては
自然の味がして体に良い感じもする。

当店の委託牧場でもある木下牧場では、和牛では珍しい放牧をしているので
山地酪農の牛肉は違和感なく、乳牛に関しても私はすんなり受け入れられるのだ。

こうなれば、料理方法によってはすごくおいしくなるのでは。
ということで、毎度毎度のサルティンボッカの木村シェフの出番となったのだった。

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私はステーキでもいけると思ったのだが、木村シェフが仕立てたのは
ローストビーフだった。さすがに筋が入ってしまっているのだが
それが良いアクセントになってかえっておいしかった。

ただ、草のにおいが若干残るので、このあたりは好き嫌いが分かれるところだろう。
次回は、ぜひ赤ワインと合わせてみたい。ぜったい旨いはずだ!

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木村シェフの十八番、リゾットだ。
山地酪農乳牛の筋肉、というより肉を削ぎ落として使用。
これはうまい!草のにおいも全くなく余っていた2杯も食べてしまった。

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こちらは、ピザだ。
山地酪農乳牛をミンチにしてトッピングしたものだ。
普段からピザを食べることがないので1枚のみでデザート待ち。

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楽しみにしていた別腹デザートは、田野畑酪農牛乳で作ったプリン
濃厚すぎて旨すぎて、これも余っているものを次から次へと平らげてしまった。

牛肉から牛乳まで、余すところなく料理し、みんなが笑顔で食べている光景みると
祝福の涙とはまた別の涙も流れてきた。

恭次さん、春菜さん、末長くお幸せに!

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