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京の名店、松鮨の寿司は古く中にも意外性の連発だった。

公開日: : 2012/04/13 グルメ

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京都で寿司屋といえば、松鮨の名前が必ずあがる。

もちろん寿司好きの間での話だが、一度は行ってみたいと思っていた。
というのも、食通で知られる池波正太郎氏の文中にその名があったからだ。

1人で食べる寿司はどうにも味気ないので紅茶屋の友人を誘ってみた。
友人曰く、「松鮨」なんて名前の寿司屋は知らないと言う。

さっそく、iphonでカシャカシャと調べてみる友人

うちの店と住所が近いなぁ、なんていいながら地図をみてみると
友人の紅茶屋の隣だった。

行ってみてわかったのだが、非常にわかりにくい場所で
ほとんどが常連客だという。

暖簾をくぐると、黄色い白衣(黄色なので白衣とは言わないか)を着たおじいちゃん(失礼)が
カウンター内で小気味良いテンポで寿司を握っていた。

基本的には江戸前鮨だが、実に凝ったことをしていて、柔らかめの酢飯が口の中で
崩れる感覚は、まさしく職人技だ。

最初は気難しいご主人かと思ったのだが、話しているとそうでもなく
私の問いかけにも、どこで笑ったらいいのかわからないシャレを交えて応えてくれた。

最近は、年がら年中どんな食材でも手に入る。
鯖にしろ鮑にしろ、一番おいしい時期、つまり旬というものがある。
旬のものをその日に仕入れてお出しする。

お客さんのリクエストでも、いまは旬やないのでありまへんとお応えすると
錦市場で売ってましたでとお客さんが言う。

それなら、錦で買いなはれ、、、てな具合で商売やらしてもろてます。

営業時間をお聞きすると、昼から日が暮れるまでだそうで、
暗らくなってからゴソゴソやるのはゴキブリと泥棒だけだと(笑)

6席だったか7席だったか、とにかく狭い店内だが、味はもちろんのこと
安心して食べられる。

なんでもかんでも消費者の要望に応えることが親切だと勘違いしている方も
たくさんいる、いや、むしろそっちのほうが多いのかも知れないが、線引きすることが
売る側も消費する側も、結果として持続する関係性ができるのではないだろうか。

その先にあるのは、安心、安全であることは言うまでもない。

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