*

欧州牛は現地で食べるのと日本で食べるのとでは味が違う

公開日: : 2017/07/08 コラム

フランスの話しに戻りますが、子供のころから和牛で育った私には、どうしても欧州の牛肉は物足りない。脂の香りがほとんど感じられないので余韻が残らない。だから食べ進むと飽きてしまう。もちろんおいしくないわけではなく、口に合うか合わないかであり、今回の旅でも毎夜牛肉だったのだが、感動するほどのものはなく、それでも唯一驚くほどおいしかったのがノルマンディーの牛肉だった。72ヶ月齢の経産牛だったが、噛みごたえもよく、赤身にありがちな単調な味わいではなく、あぁー、この肉はおいしいと心の底から思える肉だった。

日本では2001年のBSE問題により、欧州から日本への牛肉輸入が全面停止されたのだが、2013年2月にフランス産牛肉の輸入が再開されている。ただし、30カ月齢未満の肉のみ。フランスで食べる牛肉のほとんどは35か月とか36か月といった長期飼育であり、だからこそ熟成させても意味があるのです。

フランスで評判のレストランが日本に上陸するとメディアがこぞって取り上げるが、実際に行って見ると現地で食べる牛肉とは程遠い味に驚くことがある。どちらが良いとか悪いとかではなく、同じ味を再現することに無理がありすぎると思うのです。だって根本的に肉するまでの月齢が違うのですから味が違って当たりまえなのです。もちろん、牛によって出荷のタイミングがありますから長く飼えばいいというものでもないのかも知れません。ただ、同じ品種の牛でフランスで食べるものと日本で食べるものがあまりにも違いするぎるは月齢が大きく関係しているということなのです。

 

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

牛と自然、健康について日々思うこと

先週入荷したばかりのジビーフ「じゅうべい」。名ずけ親は京都の「草喰 なかひがし」の大

記事を読む

「適サシ肉」とは適度なサシの肉という意味で脱霜降りではないのです

産経新聞に私のコメントも掲載されていたので少しこの話題に触れたいと思います。 元ネタは

記事を読む

保護中: ③BSEから学んだこと

国産飼料で育てた近江牛。見えない輸入の飼料ではなく飼料も見える化したいという取り組みだ。つまり、BS

記事を読む

今年も一年ありがとうございました。来年もガハハと笑って行きましょう!

今年を振り返る暇もないほど忙しい年末を過ごさせていただいております。店舗がごった返す31日は

記事を読む

牛肉と酸について

さて、今日はタイトルにもありますが、牛肉と酸についてです。何年か前にあるシェフから「良い黒毛

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2024年4月
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    282930