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㐂邑さんがお鮨を握って高橋シェフが肉を焼いて58歳が涙したすばらしいバースデーでした

公開日: : 2017/05/20 イベント, 店・料理人

数日前のことです。駒沢のイルジョットで友人を騙そうということで・・・。
3ヶ月前に友人知人6名の混合チームで食事していたとき、そこに二子玉川の㐂邑さんもいて、となるとなかなか濃いめの仕事の話になり、その場の勢いとノリでイルジョットでお鮨握ってよ、ってことで高橋シェフと㐂邑さんのコラボ会が実現したのです。

日程は5月18日の友人の誕生日前夜に設定して、友人にはただの肉会だと思わせておいて、何も知らずに来てみれば、あの人もいる、この人もいる、えーっ!なんで、てな具合で、しかも㐂邑さんがお鮨握ってるし、みたいなサプライズを仕掛けたのです。主役の嫁までぐるになって用意周到な3か月(笑)
結果は58歳のおじさん涙ぐんで大喜び。いい大人が仕事を休んでバカ騒ぎして、でも、そういう洒落っ気がないといい仕事はできないし、その人自身にもその人の作品にも魅力は感じないと思うのです。要は余裕があるかないかであり、忙しくて余裕なんてないと言う方もいますがそんなことはないですよね。たまには絵でも鑑賞しないと、たまには音楽でも聴いてのんびりしないと、たまには気心知れた仲間たちと騒がないと・・・いい仕事をするために。

まずは前半。㐂邑さんのお鮨ですが、サプライズで近江牛のカイノミを用意しました。もちろん火は通していますのでご安心を。高橋シェフが炭で焼いて僕がカットして㐂邑さんが握るという混合リレーのような連携でバトンも落とすことなくみなさんに喜んでいただきました。㐂邑さんは言わずと知れたミシュラン5年連続2つ星ですが、注目していただきたいのはお鮨だけじゃなく職人としての立ち振る舞いなのです。カンパネラに「㐂邑 / 木村康司」のインタビュー記事がアップされていますのでぜひご覧ください。

つぶれかかったからこそ生まれた、奇跡の熟成鮨(前編)

つぶれかかったからこそ生まれた、奇跡の熟成鮨(後編)

㐂邑さんの代名詞ともなった「熟成鮨」ですが、魚はとれたての新鮮なものが鮨ネタとしておいしいとは限らなくて、味を決めるのは、「手当て」と呼ばれる職人技です。これは牛肉でも同じで、個体差によってまったく違う手当てをしなければおいしくなってくれません。枝肉を見極め、フレッシュで使うのか、熟成させるのか、またスライスにするのかステーキにするのか、用途によっても手当の仕方が変わってきます。

料理人が良い魚を求めて築地に行くように、僕たち肉屋はセリ場に行って枝肉を見ます。ただ、これは稀なケースで、築地に行かずに配達してもらう人もいれば、産地から送ってもらう人もいます。肉の場合も、だれもがセリに参加できるわけではないので、問屋さんから買うことがほとんどです。どの仕入れ方がいいとか悪いとかではなく、信頼できる問屋さんがいればお願いするほうが時間のロスもないですし、目の前の仕事に集中もできますし、あくまでもひとつの方法なのです。

僕の仕事は、「手当て」に重きをおいているので、どうしても骨付きの枝肉である必要性があるのでセリに参加していますが、これは僕なりの持論みたいなものがあり、骨が外された肉や真空パックされた肉では思うような手当てができないのと、肉が息をしているうちに方向性を決めてやらないと、個性を引き出すこともできないままうまく変化してくれないのです。実際、手当てをミスってうまくアミノ酸に変換できなくてカビ臭くなってしまうことがあります。食べる分にはなんら問題なく、かえって熟成されておいしいと言ってもらえることもあるのですが、僕的には不満足なのです。100に近い数字を出さないと生産者にも料理人にも失礼ですからね。

さて、新店情報ですが、入口はこんな感じです。400坪の敷地に木造建築ですから大工さん10人がかりで組み上げてくれました。奥の方に少しだけ竹藪が見えますが、街の中でも自然を感じるすばらしい立地です。風通りも良く駅からもほぼ直線です。歩けば30分程度かかりますがいい運動です。

 

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