枝肉一頭を売り切るために技術が必要
公開日:
:
2017/05/06
近江牛
和牛を一頭仕入れしていると好むと好まざるとに関わらずサシが多いところもあれば赤身が多いところもあります。部位じゃなく「ところ」と書いたのは、例えばシンタマ(マル)という部位は、全体的に赤身が強いのですがヒウチと呼ばれる一部分にはサシが入ります。肉を選ぶ際の一つのものさし(基準)として格付けがありますが、A5ランクのシンタマになると全体的にサシが入るので「一部分に赤身が入ります」といったほうが適切かも知れません。写真は近江牛A4(♀)の肩ロースから取り出したハネシタですがかなりサシが入ります。見た目はキレイですが、食べ方によってはたくさん食べられません。ただ、調理法や焼き方、道具によっても異なりますので、一概に「霜降り=くどい」とは言えないと思うのです。
GWも明日で終わりですが、この時期はスライス肉があまり出なくて、ほとんど焼肉です。そのために肩ロースもモモも細分化して焼肉用にカットします。手間や利益的なことを考えればスライスが売れてくれた方がいいのですが、四季によって売れる商材が変化するからこそ一頭を売切れるだけの技術が必要なのです。そのあたりが肉屋の楽しさでもあるのですが・・・。
関連記事
-
お歳暮、新年の食卓に華やかな近江牛懐石
最近ハマっている筑波ハムのアイスバイン。よくこういう商品が作れるなと感心しきりである。
-
放牧で育った牛肉はおいしい
当店の牛の委託先である木下牧場では 和牛肥育では珍しい放牧を取り入れている。 牛舎で
-
シェフとの連携でおいしさを生み出す
この写真だけで分かったら相当な肉フェチだと思うのです。実物見ても恐らく分かる人は少ないんじゃ
-
2011年10月12日のつぶやき
omigyucom / 近江牛.com|新保 吉伸2011年10月11日のつぶやき | http:/
-
美とは何かという定義よりも大事なことはわくわくすること
食にも通ずるものがありますね。美の感覚同様に味覚も人それぞれだし、霜降りだの赤身だのいったと