シェフズテーブルでいただく切りたての生ハムの数々
ここだけ切り取ると肉屋のバックヤードみたいですが、れっきとしたレストランなんです。座席数は6席で、料理からサーブまでのすべてをシェフが切り盛りします。客席からキッチンまで1.5mくらい、お客は横並びに座り、まるで舞台を見ているようです。そして私が気になるのは、やはり手動の生ハムスライサーです。
シャッシャッと目の前で生ハムがスライスさせていく音が店内に心地よく流れていき、その間は客の会話もなく、見ているだけでわくわくするのです。それでいてシェフの情熱をビンビン感じるのです。口数が少ないシェフの料理は、まるで生ハムが代弁しているかのように感じるものがたくさんありました。
生ハムがおいしいのは当然として、パンが絶品でした。黒トリュフをのせた焼きたてのライ麦パンであったり、発酵バターと平焼きパンであったり、生ハムとの相性も抜群でした。一人ですべてをこなさなければいけないので当然ながらリスクもあるでしょうし大変だとは思いますが、好きなことをできる楽しさをシェフから感じることができ、なんともいえない空気感に包まれながらいただく食事は最高においしくて楽しい時間でした。
関連記事
-
サカエヤでの研修について
料理人の方から研修したいという問い合わせが結構多くてありがたいことです。研修といっても料理で
-
京の名店、松鮨の寿司は古く中にも意外性の連発だった。
京都で寿司屋といえば、松鮨の名前が必ずあがる。 もちろん寿司好きの間での話だが、一度は
-
シンプルな料理こそ素材力を感じる
いきなりデザートか ... と思ったのですが、いやぁー、参りました。 東京某所のイタリ
-
赤身2種類、霜降り1種類を見事に料理していただきました
親しくさせていただいている日本料理のお店に無理を言って肉を持ち込ませていただいた。ここのご主